Report 開催実績

PLPは、地域の大人が「伴走者」として子どもたちの探究に寄り添い、一人ひとりの「好き」や「やってみたい」を起点に、主体的に考え行動する力を育むプログラムです。

2026年度は、公立の小・中・高等学校からフリースクール、通信制高等学校、放課後等デイサービスまで、全国の学校・施設で開催しました。ここでは、特に成果の大きかった5つの取り組みと、開催先の一覧をご紹介します。

  • Case 01|フリースクール 鳥取フリースクールこ・ラボ(大山校・境港校・米子校) 「やってみたい」を、大人と一緒にかたちに

    所在地 鳥取県
    属性 フリースクール
    実施期間 2026年5月〜9月
    実施回数 全6回

    子どもたち一人ひとりの「好き」を起点に、探究テーマを見つけ、実際に手を動かして形にするまでを全6回で伴走しました。

    初回はオリジナルのモクテルづくりで大人と子どもの距離を縮め、2回目以降は対話を重ねながら「なぜそれが好きなのか」「何をやってみたいのか」を言葉にしていきました。イラストのアニメーション化、プラモデル制作、プログラミングなど、子どもたちが自ら決めたテーマに個別に取り組んでいます。

    「プロの仕事を見てみたい」という声に応え、青年会議所メンバーがブーケ制作や鯛のさばき方を披露したほか、鳥取県警による職業講話も実施しました。この様子は地元の新聞社・テレビ局にも取り上げられました。

    最終回は鳥取県の「森の国」で自然体験を行い、スケートボードパークでは子どもたちが大人にスケートボードを教える側に。いつもの「教わる」関係を逆転させることで、自分の得意が誰かの役に立つ喜びを実感する機会となりました。

    開催先の声
    「子どもが自分で興味を持ったことから活動が広がっていくところに、この取り組みの良さを感じました。決められたことをするのではなく、自分で考えたり、やってみたりする経験が子どもたちの自信につながっているように感じます。」
  • 「やってみたい」を、大人と一緒にかたちに

  • 青年会議所メンバーによる「プロの技」の披露

  • 自分で決めたテーマ(プラモデル制作)に取り組む

  • 子どもが大人にスケートボードを教える

  • Case 02|長野市立戸隠小学校 全学年の「個人探究」に、地域の大人が寄り添う

    所在地 長野県長野市
    属性 公立小学校
    実施期間 2026年2月〜3月
    実施回数 全4回

    全学年が同じ時間帯に、学年を超えてそれぞれのテーマで探究する戸隠小学校。子ども一人ひとりの探究に地域の大人が伴走しました。

    Scratchでのゲームづくり、図書館の魅力を伝える動画制作、生き物の生態調査など、子どもたちのテーマは様々です。伴走者は答えを教えるのではなく、「なぜそのテーマを選んだの?」「次は何を調べる?」と問いかけ、子どもたちが自分の考えを言葉にできるよう支えました。

    回を重ねるごとに先生方との信頼関係も深まり、最終発表会では各学年から立候補した25名が、スライドや実演を交えて探究の成果を発表。それぞれの「好き」や「興味」がしっかりと形になっていました。

    開催先の声
    「これまでの探究学習では子どもたち一人ひとりに寄り添うことがリソース的に難しかったので、このように多くの大人たちが関わってくれることにとても感謝しています。」
    「外部から介入してくれることで、より探究が進んでいくようになりました。ぜひ、来年も来てほしいです。」
  • 全学年の「個人探究」に、地域の大人が寄り添う

  • 学年ごとの教室で探究に取り組む児童

  • 児童がまとめた探究のテーマ

  • スライドを使った成果発表

  • Case 03|夢未来高等学院・姫路校(放課後等デイサービス夢未来・児童発達支援夢未来) 家島での一泊二日の探究が、子どもたちを大きく変えた

    所在地 兵庫県揖保郡太子町
    属性 通信制高等学校
    実施期間 2026年2月〜7月
    実施回数 全9回

    本事業では、子どもたちとの関係づくりから始め、子どもたち自身が決めた「姫路市・家島」をテーマに、現地での探究活動からパンフレット制作、行政への成果発信までを実施しました。

    当初は、ボードゲームや卓球を通じて関係づくりを進めていましたが、伴走者がチームビルディングの不足に気づき、たこ焼きづくりを取り入れました。その結果、子どもたちが自然と声を掛け合い、協力する姿が見られるようになりました。

    その後の話し合いでは、子どもから「昔、おばあちゃんと観光した家島の観光客が減っているという課題を解決したい」という声が上がり、家島の観光資源や産業、文化、人口減少などをテーマに探究することが決まりました。

    5月には、1泊2日の家島探究活動を実施しました。家島神社でのガイドによる説明や島民へのインタビューに加え、釣り、蛍探し、SUP・カヌー体験などを通じて、島の魅力や課題を自分たちの目で確かめました。

    普段は大人との会話に消極的だった子どもたちも、自ら積極的に声をかけ、笑顔で交流する姿が見られるなど、主体性やコミュニケーション力の向上が感じられました。

    探究活動の集大成として、子どもたちは家島の魅力を発信するパンフレットを制作し、太子町役場に設置していただきました。また、役場の職員に自分たちの探究成果を直接伝える機会も生まれ、学びを実社会につなげる経験となりました。

    開催先の声
    「普段は家からあまり出ない子どもが、1泊2日の事業に参加すること自体が想像できず、保護者の方から涙ながらに喜びの電話をいただいたと伺いました。」
    「教育者とは異なる視点を持つ経営者だからこそ実施できる、非常に価値の高い事業だと感じました。」
    「家島での探究活動を経験した後、アルバイトを始める子どもも現れるなど、開催前と比較して、社会に出るために必要な力が明らかに身についていると感じます。」
  • 家島での一泊二日の探究が、子どもたちを大きく変えた

  • 家島の町を歩いて魅力を探す

  • たこ焼きづくりで生徒同士が協力

  • 生徒が制作した家島のパンフレット

  • Case 04|葉山町立葉山小学校(6年生) まちの魅力を、自分たちの「提言」に

    所在地 神奈川県三浦郡葉山町
    属性 公立小学校
    実施期間 2026年1月〜3月
    実施回数 全6回

    葉山町教育総務課が主導する6年生の探究学習に、逗子葉山青年会議所・三浦青年会議所と連携して伴走しました。

    歴史・自然・建築などのテーマごとに分かれたグループに伴走者が入り、話し合いの進行をサポート。「調べて分かった事実」と「自分たちの考え」を分けて整理し、子どもたちが自ら問いを立てて考え続けられるよう問いかけを重ねました。

    グループ内で意見がぶつかる場面もありましたが、話し合いを通じてお互いを認め合い、チームとしてまとまっていきました。約3か月の探究の成果は福祉文化会館での掲示発表と最終発表会で披露し、葉山町役場の職員の方からも講評をいただきました。

    「誰に、何を伝え、どうしたいのか」を意識したことで、カードゲーム大会の企画が「校内に憩いのスペースをつくる」という提言へと発展したグループもありました。

    開催先の声
    「発表後に外部の方から多くのフィードバックをいただけたことで、子どもたちの頑張りが認められ、自己肯定感が高まりました。これは教員一人では難しい部分です。」
    「外部の方がいることで誰に提案するのかという視点が生まれ、発表の着地点が明確になりました。」
  • まちの魅力を、自分たちの「提言」に

  • 発表に向けてグループで準備を進める

  • 付箋を使って考えを整理

  • 福祉文化会館での成果掲示

  • Case 05|葉山町立葉山中学校 防災・合意形成・起業家精神 ― 学年ごとの探究に伴走

    所在地 神奈川県三浦郡葉山町
    属性 公立中学校
    実施期間 2025年12月〜(継続中)
    実施回数 延べ13回(2026年9月末時点)

    学年ごとに異なるテーマの探究学習に、青年会議所メンバーが伴走者として関わっています。

    防災×避難所運営シミュレーション(全6回)

    生徒が本部・受付・救護・衛生・食糧などの班に分かれ、避難所の運営方法を考えました。150名を超える生徒を教員9名で支えてきた授業に伴走者が加わり、問いかけを通じて生徒の思考を後押し。回を重ねる中で、班ごとの「縦割り」から、班どうしが情報を共有し連携する「横のつながり」へと生徒自身が気づき、集大成の回では避難所全体を意識して動く姿が見られました。

    震災の経験から学ぶ防災

    東日本大震災を岩手県大船渡市・宮城県仙台市で経験した委員会メンバーが講演。「同じ年頃の子どもたちは避難所でどう過ごしていたのか」など、生徒ならではの質問が多く寄せられました。

    合意形成と起業家精神

    国語科では株式会社アフロのご協力のもと、カレンダー制作を題材にチームで合意形成を図る授業に伴走しました。総合的な学習の時間では、学校と一緒に授業を設計し、地域で挑戦する起業家の講話を皮切りに「起業家コース」「地域課題解決コース」に分かれた探究を進めています。

    開催先の声
    「6チームを教師一人で見守ることは非常に難しく、青年会議所の皆さんが伴走者として入ってくれたことで、各チームへのサポートが行き届き大変助かりました。」
    「教員だけでは伝えることが難しい内容であり、生徒だけでなく教員にとっても大きな学びとなりました。」
  • 防災・合意形成・起業家精神 ― 学年ごとの探究に伴走

  • 集大成の避難所運営シミュレーション

  • 震災を経験したメンバーによる講演

  • 起業家による講話

List 開催先一覧(2026年度)

属性ごとに掲載しています(2026年9月末時点)。複数の教室・事業所で実施した施設は1行にまとめています。

開催先数(2026年度)

分類 開催先数
公立小学校 9
公立中学校 4
公立高等学校 3
通信制高等学校 5
フリースクール 27
オルタナティブスクール 1
放課後等デイサービス 4
児童発達支援 1
合計 54